AllAboutうなぎガイドにして「うなぎのぼり」の管理人・ゆぽんたさんからうなぎの串焼きを肴にうなぎ談議をしませんか?とお誘いをいただいた。とても嬉しいお誘いなので二つ返事で受けさせていただいた。

自分にとってうなぎの串焼きとの出会いは、忘れもしない1983年3月に本業の国家試験の合格祝いを新宿・歌舞伎町でしていた時のこと。年長の同級生が「珍しいものを食べに行かないか?」と誘ってくれて、2人だけで二次会をすることになった。

西武新宿線の新井薬師駅からどこをどう通ったのか?忘れてしまったが、カウンターに座って肝焼き以外のうなぎの串焼きを初めて食べた。その時の衝撃的な美味さは今でも原体験として残っている。その店が後に『美味しんぼ』80巻で話題になった『川二郎』なのかは確証がなかった。それをゆぱんたさんに話すと「中野で『味治』と『川二郎』へ行きましょう!」と嬉しい提案をしてくれた。

開店前に店の前に着いて、開店と同時に入店。

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『味治』は、『川二郎』の2代目店主だった鈴木正治さんが、『川二郎』を現『くりから』店主の鈴木規純さんに任せて2008年12月にオープンした店だそうだ。

まず、ゆぽんたさんと生ビールで乾杯して、「串セット」をお願いする。

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「串セット」にはえり焼、きも焼、八幡焼、短冊焼がセットになっている。
特筆すべきは、八幡焼である。ネギマならぬゴボウマになってる。ゴボウを串焼きの芯にした八幡巻は噛み切れずにゴボウが抜けてしまうことが多いが、この八幡焼ならうなぎと一緒にゴボウが味わえてうまいっ!親父さんの長年培った工夫の結果だろう。

キンミヤがあるというのでビールからキンミヤへ移行する。

キンミヤ焼酎は三重県の株式会社宮崎本店の甲類焼酎。下町居酒屋では割材として定番の焼酎でホッピーなどで割ることが多いがこの日は、ストレートで…。新宿・思い出横丁の『カブト』には、カウンターに梅シロップが置いてあり、これで割るのがお約束。自分は昔うなぎの串焼きをアテに飲み過ぎてベロンベロンになった曰く付きの代物(^^ゞ

吊戸棚に「ひれ焼(ニラ入り)」という紙が貼ってあるのを発見。
ひれは1本でうなぎ7~8尾分使うのでないことが多いので通常のメニューには載せていないそうだ。
今日はあるというのでお願いする。

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ひれ焼を食べて、衝撃が走る。32年前の記憶が蘇る。他でもニラ入りのひれ巻は食べたが、違うのだ。この味である!
そう、あの時は肝焼きを食べて、ひれ焼、レバー焼、そしてくりから焼に心臓を食べたのだ。

その話を親父さんにすると「あの頃のくりからは、天然のめそっこを1尾使っていたから美味かったよ。」
あれは天然のめそうなぎだったのか!美味いわけである。
「骨が前に見えて、カリカリして美味かったですよね。」というと
「あれは親父の技だなぁ。」と懐かしそうに言う。「最後まで親父のようには巻けなかったよ。」とも。
天然うなぎがなかなか捕れなくなってしまったのだから仕方がない。特にめそうなぎは、捕るのを禁止されていたりするのだから。

親父さんとの距離が急に縮まった気がした。

すだち醤油とにんにく醤油の短冊焼をお願いして、焼いているところ写真に撮ることにOKをもらう。

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地焼きの串焼きはやはりシンプルな味がマッチする。

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ご飯物は入る余裕がなくなったので、女将さんの白焼きをお願いする。

白焼を蒸している間を利用して、親父さんといろいろ話をさせてもらう。
良い笑顔の瞬間をパチリ!
握手までしてもらった。分厚い職人の手である。

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白焼には、おろし立ての山葵が添えられる。
短冊焼の地焼きのプリプリした食感とは違いフワフワのトロトロなのだ。
キンミヤのピッチもあがってしまう(^^ゞ

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白焼をそのまま、山葵だけをつけて、山葵醤油、先ほどのすだち醤油、にんにく醤油、塩をもらって山椒塩といろいろな食べ方をしてみた。
どれもうまいっ!

親父さんは、御年73歳になるそうだ。
32年の間に当時の親父さんの歳を越えてしまった自分がいる。しかし、舌の記憶は32年前にタイムスリップしている(笑)
まだまだお元気で現役なので、機会を作って通わせてもらいたいと思う。
ゆぽんたさんとともに親父さんに再訪を約束して店を出る。
うなぎ好きの二人には、濃密で幸せな2時間の時であった。

 

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