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うなぎ供養塔

04年8月に鰻研究隊本部秘密基地の掲示板で「ウナギと虚空蔵さま」が話題になり埼玉県三郷市にウナギに関係のある寺院があるというのを知り、05年の正月に「うなぎ大好き的初詣」として彦倉虚空蔵尊へお邪魔しました。
そのとき、ご住職の石井秀誉さんが、春にうなぎ供養塔を建立して開眼法要をする計画をお聞きして、楽しみにしていましたが、ついにその日がやってきました。

 

 

うなぎ供養塔
 供養塔のメインの部分は、球体で接地部分がくりぬかれていて中で鰻が泳いでいます。

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うなぎ供養塔内部

ご住職の奥様の宇宙をモチーフとした球体にしてほしいとの希望をデザイナーの樋上潔さんが見事に表現されました。

 宇宙を現した供養塔を中尊として、右脇侍に宇宙のような広大無辺の慈悲と知恵の化身である虚空蔵菩薩、左脇侍に母なる菩薩として、子宝安産・幼な子の無病息災の大願をかなえる慈母観音菩薩を配して新しく画期的な三尊の誕生です。 前面には虚空蔵菩薩が守り本尊である丑と寅のレリーフが配してあります。
モラルハザートといわれて久しいですが、鰻に感謝して鰻を食べなくなった彦倉地区の方々、鰻に感謝して食べさせて頂くうなぎ大好きの面々、いずれにしてもうなぎ供養塔が他者への感謝の気持ちを忘れない戒めの切っ掛けになってほしいと思います。


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堂内での法要

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いよいよ除幕

開眼法要
虚空蔵堂の堂内で厳かにうなぎ供養塔開眼の法要が執り行われ、境内のうなぎ供養塔の前に場所を移し、白い布に被われた供養塔が僧侶、鰻屋さん、世話人などの方々の手でお披露目された。
その後、地元ボーイスカウトの子供さんたちにより境内の池にうなぎが放流されました。
最後に石井秀誉住職が「虚空蔵菩薩とうなぎ」の謂れのお話と謝辞があり、滞りなく式次第を締めくくられました。

 

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うなぎ放流

うなぎ供養会
 今回の開眼法要は、関係者だけで執り行われましたが、今秋に予定しているうなぎ供養会はご住職の意向としては盛大に行いたいそうです。
日時は来る10月3日、4日の2日間、鰻屋さん・うなぎ関係者・うなぎ大好き人間の方々などにうなぎ供養会への参加を呼び掛け、より多くの方に供養塔建立の趣旨を広めたいということでした。

 

 


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うなぎ供養塔とうなぎ池

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虚空蔵菩薩とうなぎ

虚空蔵菩薩とうなぎ
うなぎは虚空蔵様の使者とか化身だと理由で虚空蔵菩薩を祀る地域及び丑・寅歳生れの人がうなぎを食べないという伝承が日本全国で数十ヶ所もあるといわれ、特徴として洪水が多発した地域ということで共通しているようです。

彦倉虚空蔵尊を祀る当地区(三郷市彦倉)でも、このうなぎにまつわる話として次のような昔噺が残っています。
 「秋の大雨が数日続き、 古利根川(中川)が増水し堤防が決壊、すると方々から”助けてくれ”と言う叫び声が聞こえ小船を漕ぎ出して探していると、子供や老人が太い丸太の様な物に乗ったり、つかまったり、濁流の中で流されずに浮いていた。それが丸太ではなくうなぎの大群で縄の様になって寄り集まり、子供や老人の体を流れない抑えつけて多くの人の命を救った。その恩返しの為にうなぎを一切口にしないと誓ったと言う。」

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石井秀誉住職

このような話が残っているように当地区(三郷市彦倉)では非常にうなぎとの関係が深いものがあります。
さて、うなぎは現在でもベールに包まれているように原始においては、うなぎは水神、あるいは水神の使者として崇められていた。
さて、虚空蔵菩薩とうなぎの関係ですが、やはり洪水すなわち水と災害のつながりがあるようです。
うなぎに水神的性格、特にうなぎが洪水の際に出現することから、洪水の権化と考えられてきた民衆の信仰と虚空蔵菩薩の持つ災害消除的性格を真言系僧侶、修験が鎌倉・室町時代に結びつけ、虚空蔵信仰の一つの表れになったものといわれています。
つまり、うなぎの水神的性格と虚空蔵菩薩の持つ災害消除的性格が深く関係しているようです。
また、当虚空蔵尊にはうなぎの絵馬が多数奉納されており、うなぎは夫婦和合の象徴として、虚空蔵菩薩は子授かり・安産の仏様としても信仰され、この点においても非常に深く関係しているものであります。
このうなぎ供養塔の建立は、すべての人が命の大切さを認識し、感謝の気持ちを持って生活し、そして国家安穏・万民豊楽を切望するものであります。

平成17年5月吉日
延命院第28世  秀 誉

真言宗豊山派 延命院別当虚空蔵尊
〒341-0053 埼玉県三郷市彦倉1-83-1
TEL&FAX 048-952-7369