今回の東海地方・鰻行脚の旅でどうしても行きたかったのが『炭火焼うなぎ 魚寅』さん。
うなぎ好き仲間の「浦和のうなぎ日記」さんが昨年のクリスマスに『魚寅』さんへ行った記事を拝見したら居ても立っても居られない日が続いていたのだ。

新鵜沼行名鉄特急で名鉄名古屋駅を出発したのが8時46分。
新鵜沼で隣接のJR鵜沼駅へ移動してJR高山本線に乗り、美濃太田駅へ。

美濃太田駅からは長良川鉄道に乗り込む。

車窓から見える長良川の流れに癒されて列車の旅を楽しみながら郡上八幡へ向かう。

 

郡上八幡駅には11時18着。2時間半の列車の旅だった。

郡上八幡駅から『魚寅』さんまで約1Km。
郡上八幡の風情ある街並みを楽しみつつ歩を進める。

「新町通」のアーチの向こうに『魚寅』さんが見えてきた。

以前は旅館を営んでいたというだけあって情緒溢れる立派な建物である。

入口のつくばいには「吾唯足知」が刻まれており、右奥には「鰻之供養塔」が建てられている。
これを見ただけでも店主の謙虚で感謝の気持ちを忘れない姿勢がわかる。

林業の盛んな岐阜県中部にあるので木をふんだんに使った風格があり、落ち着いた店内。

〈志ら焼〉と〈長焼〉の両方味わえる〈赤白重〉というお勧めの品があるのだが、〈志ら丼〉がどうしても食べてみたい。
だから〈志ら丼〉と〈丼〉をお願いする。
〈丼〉に〈肝焼き〉をのせた裏メニュー〈肝のせ丼〉も出来るというので一も二もなくお願いした。

この落ち着く雰囲気にはやはり日本酒ということで熱燗を頼んでゆったりと待つ。
お通しに出された旬の〈ホタルイカの酢味噌和え〉が美味い。実力を垣間見る。

さあ、待ちに待った〈志ら丼〉

香ばしく焼かれた白焼の香りにノックアウト寸前である。

薬味と卵黄をまぜまぜして

スプーンで掬って、口へ運ぶ。口福ってこの瞬間なのだと感じる。

〈志ら丼〉の興奮が冷めやらぬうちに〈肝のせ丼〉が到着。

先ほど拝見したメニュー写真よりも美しい仕上がりだ。
焼きの技術も日々進化されているのであろう。

皮目もギリギリまで突っ込んだ素晴らしい焼き。
皮パリで皮の下の脂の旨みを引き出している。

プリプリの肝とパリふわの鰻からご飯の中のふわとろの鰻に達するまで美味過ぎてあっという間にたどり着く。
粒ぞろいの米を巧み炊き上げたご飯の援護射撃も重要だ。

口福のうちに鰻福になると丼の底には感謝の文字。店主の気持ちが痛いほど伝わる。
こちらも鰻や素材の命をいただいたこと、店主と店主が存分に力を発揮できるまでに関わった全ての人々へ感謝の気持ちを込めてご馳走様。

食べ終わって、『魚寅』三代目店主の村井俊之さんにお礼を言い、少しお話しさせていただく。
焼きからタレの漬け方に至るまでお客様に鰻足していただくためにはという熱い思いの籠った方であった。

いただいた村井さんの名刺には「めざすは 日本一のうなぎ屋」とある。
この思いがある限り村井さんの鰻はさらに進化していくことだろう。

郡上まで行って良かったとつくづく思う。
そして、また郡上へ行って、さらに美味しくなった鰻を村井さんの思いと一緒にいただきたいと思うのであった。

 

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