JR山手線・駒込駅から田端方面へ7分ほど歩いた住宅街にある『つぐみ庵』
ここ数年で評判が評判を呼び、今や予約のとりにくい店である。

電話で問い合わせると予約の仕方も試行錯誤をしているとのことで、現在は毎月1日(店休日の場合は2日)の朝9時半から翌月の予約を受けるということだった。
仕事をしていると朝9時半にはなかなか電話が出来ない。しかもいつつながるかもわからないので相当の覚悟がいる。
たまたま3月1日は仕事が休みだったので、9時半から鬼リダイヤルを繰り返すこと約1時間半、つながった\(^o^)/
運良く、4月12日の昼に予約がとれた。

看板と暖簾がなければ一般の住宅と変わらない。
玄関をあがると屋号の由来であるツグミの剥製が飾ってる。

『つぐみ庵』は70年ほど前にツグミの焼鳥が名物の焼鳥店として出発し、。50年ほど前にツグミの禁猟に伴い鰻店へ衣替えしたそうだ。

1975年頃の田端にあった『つぐみ庵』の写真を見せていただいた。
現在は、御年72歳になる2代目とそのご子息である3代目が店を切り盛りしている。

席は、厨房に面したカウンター席と座敷に座卓が2つ。
カミさんと二人でお邪魔したので、カウンター席に座らせてもらう。

お料理は、おまかせのコース。
まず、前菜三種。

〈しらすおろし〉
トッピングは〈とびこ〉

〈山葵漬〉

〈蛍烏賊の干物〉

 

続いて『つぐみ庵』の鳥料理が始まる。

まずは〈つくね〉
ふわっふわの食感がたまらない。

〈手羽先の先〉
〈八味〉をつけていただく。七味に山椒が入って八味だそうだ。
これだけでも酒のアテになってしまう。

〈手羽先〉
骨抜きをしてあるので、とても食べやすく、鳥の旨みが濃縮されている。

箸休めの〈新玉ねぎ〉

中には、おろした新玉ねぎと自家製味噌を合わせたものが
新玉ねぎが出回る頃だけの逸品だそうだ。

〈蛤の蒸物〉
滋味溢れるお味で癒されます。

さあ、鰻料理の登場。
まず〈肝焼き〉から

続いて〈鰻の兜焼き〉
ご主人が嘴を咥えて引くと骨がとれると教えてくれる。
頭は鰻の一番旨みがある場所である。火加減、塩加減もばっちりで美味し!

『つぐみ庵』は、千住の老舗問屋から活鰻を仕入れているという。
この日の鰻は奥三河産ということだ。
三河でも一色ではないそうで、矢作川の上流で育った鰻なのだろうか?

〈白焼〉のお出まし。

〈白焼〉は、蒸しの入らない地焼きで提供される。
パリッとした皮目、噛めばジューシーな鰻の旨みが口中に広がる。

〈白焼〉を鰻喫していると、厨房では〈うな重〉の準備が始まっている。
蒸し上がった鰻を火の上に乗せて、親子の連携プレーで手際よく鰻の骨を抜いていく。
そう『つぐみ庵』は、白入れをせずに生の鰻を蒸しから始める“生蒸し”といわれる製法を用いている。

共同作業が終わると焼きは3代目に任せて、ご主人は漬物の準備を開始する。
「これがうちで一番の年代物です。」

と1世紀物のぬか床とで漬けた〈漬物〉を盛り付けていく。

ついに真打〈うな重〉登場!

 

厚みのある鰻を生蒸して、さらにふっくら焼き上げてある。

〈吸物〉の椀種には〈ひれ〉
しかも丁寧に巻いて、美しさも兼ね備えているのが素晴らしい。

奇をてらうことなく、丁寧に心を込めて作る。

我等 おこしの 御手伝い

「うまい」の一言 聞きたくて

心を込めて 味を 引き出す。

ご主人の書に『つぐみ庵』の真髄が込められている。

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