2017年6月13日 新京成線・みのり台駅(千葉県松戸市)近くに『うなぎ割烹 にし村』がグランドオープンした。
オープン翌日の6月14日 ランチタイムに予約をして、伺った。
新京成線・みのり台駅の改札を出て、南へ進み、最初の信号機のある交差点を左折して140mほど八柱方面へ進むと『うなぎ割烹 にし村』がある。
外観は黒を基調としており、木製の面格子を設えて、和モダン造りとなっている。
鮮やかな橙色の暖簾が華やかな気分にさせてくれる。
車で来られる方は、隣のインド・ネパール料理店『シャマーマハル』の先に数台分の駐車場がある。
この日は、オープン2日目ということもあり、店の前にはたくさんのお祝いの花が並んでいた。
贈り主の名札を見ると、取引先よりも友人から贈られた花が多く、店主の人望が見て取れる。
店主・西村淳司さんは、17歳の時に北海道・札幌から単身上京し、明治26年創業の老舗『つきじ宮川本廛』で18年間修業を経て、晴れて独立した方である。
35歳の若さながら、その実力は認められており、グルメ雑誌の〈う巻き〉コンテストで優勝経験もある方だ。
店内へ入ると右手が厨房。
左側に檜の腰板で区切られたテーブル席になっており、4人掛けテーブルと2人掛けテーブルが2つずつ置かれている。
通路を奥へ進むと、下足を脱いで上がる畳敷きの間になっている。
4人掛けテーブルが2つに、座卓が1つ。
オープン当初はスタッフが不慣れなために限定メニューとの告知があった。
〈鰻重〉が3種類。
厳選国産鰻(宮崎産)が大きさによって、イ…2,400円(税別)とロ…3,000円(税別)
幻の鰻といわれる大井川共水うなぎ使用の〈鰻重〉が、3,800円(税別)
〈大井川共水うなぎ〉の取扱店は、全国で40店舗ほどと限られた鰻専門店でしか味わうことが出来ない。
千葉県内では『うなぎ割烹 にし村』で4店舗目という希少価値である。
ここは〈共水うなぎ〉をお願いすることにしよう。
『うなぎ割烹 にし村』では、備長炭で鰻を焼き、和蒸籠で蒸し上げる。
丁寧に手間ひまをかける訳でそれなりに時間がかかる。
江戸の昔より鰻はスローフードであり、鰻は待つものである。
その分、お重の蓋を開けた時は、喜びが増すというものだ。
江戸前の老舗店の系譜を受け継ぐ蒲焼は、この界隈では辛めに属する。
聞けば、焼きダレは『つきじ宮川本廛』での修業の証として分けてもらったそうだ。
店主の味であるかけダレは、やや若い気がするが、店主と客とで育てていき丸みが増していく楽しみがある。
鰹節と昆布ひいた旨みを感じる〈吸物〉は、店主の実力を垣間見る。
〈香の物〉には、奈良漬もある。
〈鰻重〉には、奈良漬が少なくなった今、新店でいただけるのは嬉しいものだ。
客席に出向き、来店のお礼をいう店主・西村さん。
周りの方々に助けられて、自分の店のオープンが出来たと感謝の言葉。
おめでとう!西村さん!
感謝の気持ちと情熱がお客様の鰻面の笑みを呼び、笑売繁盛に繋がっていくことだろう。
兎にも角にも楽しみなお店が松戸にオープンした。