今年(2018年)1月から『むぎとろ量深』から『うなぎ量深』へ屋号を変えたという。
今年の1月と言えば、ウナギの稚魚(シラスウナギ)の不漁で、ウナギ業界にとっては受難の時期。よくぞ思い切ったと応援したい気持ち鰻タンだったが、なかなか時間がとれず師走になってしまった(~_~;)
新しい「うなぎ」の看板が目を引く。
お座敷に案内されて、くつろいで待たせてただくことにする。
うなぎ好きにとっては、この待つ時間も至福なのである。
お願いしてあった〈特上うなとろ〉のお出ましである。
太物の活鰻を使い豪快に焼き、重なり合ってお重からはみ出さんばかりの蒲焼は、香ばしさがこの上ない。
見た目とはうらはらにうなぎの質に合わせた蒸し加減は柔らかく旨みだけを閉じ込めている。武蔵境・田川から譲り受けた繊細なタレとの相性も抜群である。
そこに〈三年山芋とろろ〉をかければ、うなぎの旨みとのハーモニーがこれまた楽しい。
〈だし巻き玉子〉に〈香の物〉と付け合わせもバラエティー豊富で、気が付けば鰻福になっている。
1年前と比べて、素人目にも焼きが進化しており、味に深みが増している。
うなぎ専門店となり、板長・馬場万作さんの真価が発揮されたようだ。
ホームページにある「日本一旨い鰻焼きます」のコピーは伊達ではない。
「笠間に旨いもの有」を実感したのである。