昨年(2020年)末に柴又の川甚のホームページを覗くと令和3年1月末日をもって閉店するというショッキングなお知らせがありました。
閉店のお知らせ
川甚ホームページより転載
平素より格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
当店は創業230余年、江戸後期から川魚料理店として皆様よりご愛顧いただいて参りましたが、諸般の事情により令和3年1月末日をもちまして閉店することとなりました。
長きにわたるご支援に心より感謝申し上げますとともに、ご迷惑をおかけしますこと深くお詫び申し上げます。
皆様のますますのご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。
長い間のご愛顧、誠にありがとうございました。
令和2年12月
株式会社川甚
代表取締役 天宮一輝
母の実家の菩提寺が同じ葛飾区内にあり、法要の際には川甚を利用しており、子供のころから馴染みが深いお店です。
川甚の味を舌に刻んでおきたいと伺ってきました。
最寄り駅の京成柴又駅
改札を出るとフーテンの寅と見送るさくらの銅像が出迎えてくれます。
柴又といえば帝釈天
帝釈様の参道を通って行きましょう・
帝釈様の山門をくぐって
本堂でおまいりを致します。
帝釈様の裏手へまわると川甚の建物が見えてきます。
川甚の本館
閉店のお知らせを見ると華やかな正月飾りも心なしか悲しく映ります・
私のように閉店を名残惜しむ人々がたくさん来ていました。
11時55分で30番目、18組待ち。
12時35分には昼の部受付終了でした。
13時に入店して、さあ注文です。
川魚料亭の味を満喫できるお昼限定の「花コース」をお願いしました。
鰻小丼は、鰻重にアップグレードしましたよ。
花コース
鯉洗い
コリコリした食感とともに酢味噌の香りの後から鯉の旨みが広がります。
鯉こく
鍋仕立て鍋仕立てなので最後まで熱々をいただけます。
鯉こくというだけあって鯉の旨みと味噌のこく
今日のように寒い日には一層美味しく感じます。
鰻重
甘からず辛からず、多くの人に愛された伝統の蒲焼。
鰻重ってやっぱり美味しいですね。
〆の水菓子まで美味しくいただき、ご馳走さまでした。
230余年の歴史の中では、戊辰戦争、関東大震災、太平洋戦争など困難な時を乗り越えてきたと思います。
新型コロナウィルスという疫病の流行で団体客、宴会需要がなくなり歴史に幕を下ろすことになってしまうのは残念でなりません。
しかし、柴又に川甚という名店があった記憶は多くの人の残り続けることでしょう。
感謝!