健康は食に在り、美味は菊屋に在り

正月、五月、九月に寺院に参詣することを正五九詣りといいます。
より良い功徳を得られるとして、昔から多くの方が成田山正五九詣りをしています。

という訳で5月に引き続いて成田へやってきました。

5月は『駿河屋』さんへ行ったので

今回はやはり成田の老舗『菊屋』さんへ伺いました。

私は、隣の佐倉出身なので成田に友人が多いのですが
地元の方は、菊屋ファンが多いんですよ。

店頭には問屋さん発行の「産地証明書」が貼ってあり
安心してお客様が召し上がれる心配りですね。

『菊屋』のホームページによると

天保年間に残された文書に、成田山門前の煮売屋【菊屋】として名が記されておりますので、当時より屋号を【菊屋】と定め、現在まで歩んできたことになります。

とありますので

少なく見積もっても創業180年以上の老舗ということです。

ですから店内には由緒ある品々が飾ってあります。

成田山の大僧正から賜った講元の委嘱状

※講元とは、講を作って神仏に詣でる仲間である講中(こうじゅう)で、その中心となって世話をするお役目。

菊屋の屋号の由来となった菊の御紋

【菊屋】の屋号は、新勝寺より拝領いたしました菊の御紋に由来しております。成田山新勝寺は天慶の乱(西暦940年頃)の折に勅命により建立されて以来、寺紋に宮家の菊の御紋の使用を許されているお寺です。当家は代々、その新勝寺の門前にて飲食業(古くは煮売屋と呼ばれていました)を営んでおりましたが、江戸時代中頃に至り、お寺よりご縁をいただいて、その御紋を拝領する運びとなったと伝わっております。
天保年間に残された文書に、成田山門前の煮売屋【菊屋】として名が記されておりますので、当時より屋号を【菊屋】と定め、現在まで歩んできたことになります。

菊屋ホームページ・菊屋の『名』より

福沢諭吉の書『独立自尊』

かつて長沼村周辺にあった長沼という大きな沼の漁業権をめぐり争われた長沼事件の調停に福沢諭吉が訪れた際に贈られたそうです。

成田歴史玉手箱「長沼事件と福沢諭吉」

前回 伺った時のことをお店の方が覚えていてくださり
特別にうなぎを焼いているところを撮らせていただきました。

菊屋の特徴は、日本料理店から始まったので串打ちせずに焼き上げることだそうです。
その特徴を活かした焼き台を先々代が考案して使用しているそうです。

この道20年以上の板長さんが焼く姿は見惚れしまします。

「お客様に鰻足感を味わっていただくために心込めて焼く。」

とのことでした。

松沢料理長、ありがとうございましたm(__)m

席に案内されて、さあ注文です。

まず、メニューを拝見いたしましょう。

今日は〈鯉の洗い〉〈鯉こく〉〈鰻重〉がセットになった「川魚定食」をお願いします。
〈鰻重〉は、白焼と蒲焼の相盛りの〈源平重〉に変えてもらいました。

まず、鯉の洗いから

酢みそをつけていただきます。

コリコリした食感がたまりませんね。
菊屋特製の酢みそも美味。
川の恵みをそのままいただいているようです。

続いて、鯉こくが運ばれてきました。
蓋があるとついやりたくなってしまいます(^^ゞ

大きな鯉の切り身が入っていて、思わず顔がほころびます。

鯉こくの「こく」は、濃漿(こくしょう)という味噌味で濃く仕立てた汁物ですが
菊屋の鯉こくは、コクがあるのに上品な味です。
とても美味しくいただけるのです。

鯉こくは、出産後の母乳の出を良くすると言われているので
赤ちゃんが産まれて成田山への初参りの際には、是非味わっていただきたいですね。

お待ちかね。
源平重が到着しました。

源平重パッカーン♪

源氏の赤になぞられた蒲焼、平家の白になぞられた白焼。

すごく美味しそうですね。

まず、白焼からいただきます。

食感はホクホク。
うなぎの旨みが十分に引き出されていて、美味しいです。

続いて、蒲焼をいただきます。

濃い目のタレをですが、中はうなぎの旨みを感じるタレの染み具合は絶妙です。

ご飯の炊き加減もうなぎとの相性バッチリ。

あー美味しかった。
ご馳走さまでした。

食事の後は、12代目の石橋幸太郎社長とうなぎ談義をさせていただきました。

石橋社長は、以前伺った時のことを覚えていてくださり、とても嬉しかったです。

さて、久しぶりに天然うなぎが入荷したそうです。

すると告知をする前に常連のお客様から
「そろそろ天然うなぎ入ったんじゃない?」
とお問合せがあったそうです。

「うなぎ好きのお客様の嗅覚は凄いんですよ!」と笑う石橋社長。

石橋社長はとても勉強熱心で
コロナ禍以前は、安心してお客様に提供できるうなぎを求めて海外へも視察にいらしていたそうです。

また、うなぎに関する書籍もたくさん読んでいらして
最近、読まれて面白かったコチラの本も紹介してくださいました。

ウナギが故郷に帰るとき

緊急事態宣言下でも前向きな姿勢に勇気をいただきました。

石橋社長はじめ菊屋のスタッフの皆さま
楽しく、美味しいひと時をありがとうございました。

お邪魔して、唯一悲しかったのは
4年前に先代の女将さんである石橋昭子さんが4年前に他界されたそうです。

以前、伺った時には親しくお話をしてくださって
今回もお会いできるのを楽しみにしていたのですが…。
大女将さん、その節は、ありがとうございました。

きっと、大女将さんは、菊屋のお客様、スタッフをご浄土から見守ってくれていると思います。

合掌

緊急事態宣言下で県外への移動が制限されています。
遠方から菊屋にお越しになれない方には菊屋のうなぎをお取り寄せできますのでご紹介します。

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