歌人・精神科医である斎藤茂吉は、うなぎをこよなく愛したことで知られています。
タイトルは、斎藤茂吉の歌の冒頭部分です。以下に歌の完全版を載せます。
あたたかき鰻を食ひて帰りくる 道玄坂に月おし照れり
歌集「暁紅」所収
この歌に出てくる道玄坂とは、斎藤茂吉が贔屓にしたいた 渋谷道玄坂うなぎ花菱 で、うなぎを食べた後に詠んだ歌ですね。
今日は うなぎ花菱にお邪魔してきました。

お席は1階と地下1階にございます。今回は地下のお席で。


ランチ特別メニューもございます。うなぎが苦手な方にはおすすめですね。

グランドメニューはこちら


花菱では、特別養殖ブランド鰻 大井川共水うなぎ も扱っています。

コース料理は2名からで、事前予約が必要です。
今回は、予約の際に うな重 竹 と 白焼 花 にお汁ものは 赤だし をお願いしておきました。
うなぎを待つ間に 斎藤茂吉が自身の歌を揮毫した掛軸をご紹介致しましょう。

たはやすく言うことなかれ 神國の やまとだましひは 斯くのごときのみ
歌集「萬軍」所収(昭和19年)揮毫 昭和19年頃 補筆 斎藤茂吉氏
まず 白焼 花 が到着です。

ふわふわに柔らかく、箸上げするのが大変です(笑)

まずは、何もつけずに
口の中でとろけた後からうなぎの旨みがやって来ます。
定番の山葵醤油でいただいた次は、電動岩塩ミルで削った岩塩でいただきます。

そして、岩塩に山椒を加えて、お気に入りの山椒塩でもいただきました。
白焼半身をそのまま、山葵醤油、岩塩、山椒塩と4つの食べ方で鰻喫致しました。
さあ、お待ちかね うな重 竹 の到着です。

さあ 蓋を開けましょう。うな重パッカーン♪

見目麗しいうなぎ様がお出ましになりました。

あっさりしたタレは、うなぎの旨みを引き立てます。
口の中でとろけた後は「うなぎって甘いのね」と思うのであります。

美味しく完食。
うなぎ花菱さん 美味鰻福 ご馳走さまでした。

2024年6月20日発売の拙著『読めばもっとおいしくなる うなぎ大全』
第二章「うなぎざっくり四百年史」
08 波乱万丈のうなぎ現代史
では、うなぎ花菱と斎藤茂吉について書いております。
お手に取ってくだされば、嬉しいです。