フーテンの寅のふるさと、葛飾柴又の帝釈天から江戸川へ向うと4階建てのビルに突き当たる。そこが「川甚」です。
お店のパンフレットによりますと「百年の暖簾をつヾる筆の跡」とあり、百年の伝統を誇り、夏目漱石、谷崎潤一郎などの作品にもお店の名前が登場します。
玄関を入ると半被を着た下足番の方がまず出迎えてくれます。靴を脱ぎ、ロビーに入ると和服を着た中居さんがお部屋まで案内してくれます。以前はどこの料理屋さんも当たり前にしていたサービスが今では懐かしく感じられます。
フリーで行くと相席の座敷に通されます。ホームページによると4人以上でコース料理を頼むと個室が予約できるらしいです。
特鰻重と1日20食限定の幕の内弁当を頼みました。幕の内弁当は、煮物、焼物、天婦羅、鰻、鯉こくなど川甚さんの美味しいところを少しずつという趣です。鰻重はあっさりめのタレで上品に仕上がっていました。この日のお椀は、きも吸いではなくて鯉こくでした。泥臭さは全くなく、生姜の風味がよいアクセントになった美味しい鯉こくでした。