行ってみて分かったことだが、中川楼のある水戸市泉町には、老舗の料亭、うなぎ屋さんが多い。その中でも中川楼の創業は文政5年(1822年)と180年以上の歴史を誇り、偕楽園の完成より20年も早いそうだ。その昔は維新の志士や横山大観、小川芋銭、舟橋聖一などの明治、大正期の文人墨客が愛したお店だそうです。
玄関を入ると和服の仲居さんが出迎えてくれて、お部屋に案内してくださる。すぐにお茶とお茶菓子(この日は落雁)を持ってきてくれる。メニューはなく、うな重がお勧めということでお願いする。うな重に肝吸い、お新香、フルーツ(苺でした)がついて2940円(税込)でした。昼の食事のみのときは部屋料やサービス料は取らないそうです。鰻のコース料理などは時間を頂ければご用意いたします、とのことですが、予約のときにお願いしたほうがよさそうです。また、うざくやう巻き、肝焼きなどの一品料理も予約のときにお願いすれば対応してくださるそうです。また、ホームページで紹介されていた「斉昭御膳」も予約が必要とのことです。
うな重は鰻の身が厚く、柔らかく蒸されています。歴史のあるタレなのでしょうが、重くなくさっぱりとしたタレは鰻の質に自信のある証拠だと思います。肝吸いは鰹の出汁が効いた深い味わいが印象的でした。