7月に名古屋で地焼きといわれている鰻をそのまま白焼きにし、蒸さないでタレをつけて焼き上げる蒲焼(名古屋では長焼という)を食べてからすっかり地焼きにはまっている。
東京近郊で地焼きの食べられるうなぎ屋さんを探していた。先月の末に“名古屋 うなぎ 東京”でググってみると「麻布十番うなぎ・名古屋のひつまぶし専門店 – ポンパレ」がヒットした。
リクルートの割引チケット購入サイト『ポンパレ』で『 麻布十番うなぎ はなぶさ』の8,200円相当のコースが半額以下で販売されていたので購入してチケットが利用開始日から最初の自分の休みに予約して行ってきた。
都営地下鉄・大江戸線「麻布十番駅」の7番出口を出て、信号を渡り直進して1909年創業の鯛焼「浪花家総本家」を左に見てさらに進むと赤い靴のきみちゃんの像がある「パティオ広場」の前に出る。右側にひつまぶしの写真の看板があり、右に曲がるとビルの入口に「はなぶさへお越しのお客様は501を押してください。」と書かれたある看板がある。
指示通りオートロックの501のボタンを押すと「ご予約のお客様ですか?」と応答があり、名前を告げるとロックが解除され、エレベーターで5階へあがる。
このお店のコンセプトカラーと思われる緑の暖簾をくぐり、店内へ入る。
パティオ広場や麻布十番の街並みが見える窓側の席が予約席となっていた。若いカップルがディナータイムの利用なら抜群の雰囲気だろう。
季節のデザートのデザートの代わりにドリンクサービスとなっていた。カミさんはビールを自分は冷酒をチョイス。ドリンクがサーブされ、続いて鰻ボーンが提供される。
鰻ボーンはカラッと揚がっており、甘辛いタレに胡麻がまぶしてあり、酒のアテにはちょうどよい。量もたっぷりある。
続いて、、鰻茶碗蒸し。
柚子風味の滑らかな茶碗蒸しにふっくらした鰻の身が入っている。甘めの餡と絡めることで旨みが増し「いい仕事してますねぇ」と呟きそうになる。
さあ、お待ちかねのメインの鰻の登場である。自分はうな丼ダブルをカミさんはひつまぶしを頼んだ。
蒲焼の切り方は1尾を半分にしてのせるうな丼なので1尾を数枚に切る名古屋風ではない。自分の好みとしてはもう少しカリカリ感があってもよいと感じるが、ビルの上階なので調理器具の制約があっても不思議ではない。
「ひつまぶしのご説明を致しますか?」と聞かれたのでお願いする。
まず、4等分に分けてください。
1杯目は、そのままで お好みで山椒をかけてお召し上がりください。
2杯目は、薬味の山葵、ネギ、刻み海苔などをのせてお召し上がりください。
3杯目は、薬味をのせてお出汁をかけてお茶漬けのようにお召し上がりください。
4杯目は、一番お好みの食べ方でお召し上がりください。
ここまでは、本格ひつまぶしの店を標榜するだけに名古屋のうなぎ屋さんと同じ。
もし、濃いめのお味がお好きならタレをかけてお召し上がりください。
タレだけを舐めてみる。醤油の味が濃い。後で聞くとたまり醤油を使っているそうだ。タレも名古屋風で作っている。ただ、自分が食べた名古屋の店よりも甘さが控えめである。
麻布十番うなぎ はなぶさは、隠れ家的な和モダンな空間で名古屋風の鰻が食べられる貴重な店であるのは間違いない。