有楽町駅近くのマロニエゲートにある「ひつまぶし 備長 銀座店」へやって来た。
『ひつまぶし 備長 』は愛知県丹羽郡大口町に本店を構えて名古屋市内に2店、東京は銀座の他に東京ソラマチ、池袋と大阪、博多に店舗展開するひつまぶし、鰻をウリにする飲食店グループである。
名古屋は、ひつまぶしに代表されるように独特な鰻文化がある。鰻を蒸さずに地焼きをして、たまり醤油のタレで仕上げる。この鰻にはまると中々抜け出せない。かくいう管理人もそうなのだ。
入口右側で鰻を炭火で焼いている様子が見られるのは、うなぎ大好きにとってポイントが上がる。
銀座店は、マロニエゲートの12階にあるので窓際の席に座ると有楽町の街並みが一望出来て見晴らしが良い。開放的な場所で食べる鰻はなかなか乙なものである。
ひつまぶしは、並の「ひつまぶし」、うなぎ1尾分の「上ひつまぶし」からうなぎ2.5尾分の「究極ひつまぶし」までうなぎの量によって5つのメニューがラインナップされている。
蒲焼がのったメニューは、うなぎ4切れの「うな丼」、うなぎ6切れの「うな重」、うなぎ1尾分の「上うな重」の3種類。
ご飯が別盛でうなぎ5切れの「長焼ご飯」もある。
他に「肝焼き」、「うざく」、「うまき」などの鰻店の定番メニュー、会席コース料理もあり、焼酎、日本酒などお酒のメニューも豊富なのでうなぎ屋酒を楽しむのもよい店だ。
骨せんべいをつまみにビールで喉を潤しながら、「ひつまぶし」と「うな重」を注文する。
注文から20分弱で「うな重」が到着。
タレをしっかり吸った鰻は名古屋の名店のカリフワとは違った趣で上質の佃煮のような食感だ。ジューシーな鰻である。
『ひつまぶし備長』のホームページによると「かるがも農法で育てられた無農薬の長野県産コシヒカリや、富山県の豊かな自然、清冽な水に恵まれた富山県氷見産のコシヒカリを使用しています。」とのこと。たまり醤油ベースのコクのあるタレがほどよくかかったウナダレご飯はそれだけで美味い。鰻よりもウナダレご飯の方が好きだった子供の頃を思い出す。
続いて「ひつまぶし」が到着。
「上ひつまぶし」でうなぎ1尾分とあるので並の「ひつまぶし」はうなぎ1尾のっていないことになるが、ランチでいただくには十分な量がのっていると思う。
ひつまぶしの3杯目。薬味を乗せた上から出汁をかける。なるほど、タレを十分吸った鰻の理由がわかった。鰻から出汁へ旨みとタレがしみ出してとても美味しいうなぎ茶漬けになる。『ひつまぶし備長』では、食べるべき一品に「ひつまぶし」をあげており「まずはひつまぶしを食べよう!」と勧めていることに納得する。
名古屋へ行けば、多くの店のメニューに「ひつまぶし」があり、その店独自の「ひつまぶし」が味わえるが、『ひつまぶし備長』は東京で本場・名古屋の「ひつまぶし」を手軽に食べられる貴重な店のひとつなのは間違いない。