宮崎行きを決めた後で、うなぎ大好きのツイッターでフォローさせていただいている“うなぎ博士”の次のようなツイートみました。
国際うなぎラボには廃校を利用した付属のうなぎ博物館がある。世界のうなぎ展示室もある。東大の総合研究博物館のモバイルミュージアムも併設されていて 今「火星展」開催中だ。一見の価値あり! pic.twitter.com/d7akmaqclN
— うなぎ博士 (@unagihakase) 2015, 9月 27
「国際うなぎラボ」って何だろうと調べてみると
NPO法人「セーフティー・ライフ&リバー」のサイトに「国際うなぎラボ」のページがあり、このように紹介されていました。
平成25年10月21日に宮崎県美郷町南郷区にウナギ研究所をオープンしました。名称を「国際うなぎLABO」と称します。LABOとは、LABORATORY(研究室、実験室、試験室)の略です。国際とは、この研究所では、成熟した親ウナギを育成していく技術を研究することで、親ウナギを増殖し、河川への放流を通して広大な太平洋へ、そして遠くはウナギの産卵場であるマリアナ諸島にたどり着き、そこで産卵する道筋を調査研究していくものです。この種の研究は、これまで、日本のみならず世界において、いかなる大学や研究機関でも行われていない初の試みであり、画期的な取り組みでありますことから、国際という冠を掲げたものです。ここから新たなウナギ研究がスタートし、謎多きウナギのより一層の生態が解き明かされる日をご期待いただきたいと存じます。
せっかく、宮崎まで行くのだから行ってみたい!と思いましたが、開館日は土・日・祝祭日とあります。諦めかけていましたが、さらに検索すると他の『国際うなぎラボ』の紹介しているサイトに「平日は要予約」と書いてあるのを発見。思い切って問い合わせ先の「美郷町教育委員会南郷事務所」へ電話をしました。
何と当方の希望の日ならば、空いているので対応してくださるとの有難いお返事です。
約束の時間に現地に到着すると、担当してくださる教育委員会の海野さんが待っていてくださいました。
早速、中へ入れていただくと小学校当時の昇降口。掲示板にはウナギ博物館開館を報道する新聞記事が貼ってあります。
「うなぎ展示室」
うなぎ展示室は、2つの教室で展示されています。
ひとつ目の教室では、うなぎの生態、うなぎの一生、うなぎの起源などの展示。
うなぎの卵
国際うなぎラボの所長でもあるうなぎ博士こと塚本勝己教授が発見したそうです。
うなぎの一生
卵からシラスウナギなるまでのうなぎの変態の過程が標本になっている。
レプトケファルスの標本
ニホンウナギの産卵場の海底地形
海流に模したドライアイスを流してニホンウナギの産卵場の特定実験にもこのジオラマ使用したそうです。
うなぎの起源
世界各地のうなぎの標本を使い、うなぎの起源を解説しています。
黒板もそのまま使用しているので、チョークはで説明が書いてあります。触れると消えてしまうので注意。
次の教室には、世界の様々な種類の生きたうなぎが大型水槽で展示してあります。
世界のうなぎ
教室の床に描かれた世界のうなぎの分布図
世界中のうなぎが水槽の中で泳いでいます。
塚本教授の紹介
特別展「火星展」
火星探査機が撮影した実際の火星の風景がパノラマ写真で紹介され、これを背景に火星模擬土壌が展示してあります。長靴を履いて実際にあることが出来るのです。
火星展の企画担当した宮本准教授の紹介
「東京大学モバイルミュージアムinみやざき」のデザインを担当した洪特任教授の紹介
廃校になった渡川小学校をそのまま残してデザインされている。
国際うなぎラボ・研究池
渡川小学校跡地での見学の後、塚本教授に紹介していただいた研究池へ海野さんに案内していただいた。
渡川小学校跡地から渡川の向こう岸へ渡り、1Kmほど上流に上った場所に研究池はありました。海野さんの車の後を走らなかったらたどり着けなかったと思います。
塚本教授に紹介された池守の学生さんが不在だったので、海野さんが説明してくれたところによると
池の中でのうなぎの行動と活動リズムを24時間365日記録して、うなぎの行動生態を研究しているそうです。例えば、うなぎに超音波発信器をつけてうなぎの行動パターンを解明する研究やまだ解明されていないうなぎの雌雄の謎に迫る研究などをしているということです。
自然いっぱいの渡川地区の風景
これをご覧になった方が『国際うなぎラボ』へ行ってみたい!と感じてくれれば、幸いです。
ですから敢えて紹介は最小限に留めました。
美郷町には他にも「西の正倉院」や「百済の館」などの観光スポットや温泉施設もある「石峠レイクランド」などのレジャースポットもあります。自然豊かな美郷町へお越しになった際は、是非「国際うなぎラボ」へ足を延ばしてみてください。
今回、お世話になりました美郷町教育委員会 教育課 南郷事務所および海野 勝弥主幹に厚く御礼申し上げます。
「国際うなぎラボ」へのアクセス
国際うなぎラボ地図(宮崎県東臼杵郡美郷町南郷上渡川3057)
借りたレンタカーのナビでは住所検索では目的地を指定できませんでした。
同じ住所に「グループホーム神話の里 TEL:0982-56-9110」があり、電話番号検索で目的地指定して行きました。
平日ならば、美郷町教育委員会南郷支所に問い合わせてください。(TEL:0982-59-1605)
今回、伺ったときの東九州自動車道・日向ICからの道順を載せます。参考程度にしてください。
日向IC料金所を出て、国道327号線の信号を左折
国道227号線を進み、塩見川を渡り「富高交差点」を左折し、国道327号線を東郷・椎葉方面へ
右角に「道の駅 とうごう」のある「鹿野内交差点」を左折して国道446号線 に入る
30Kmほど道なりに進む。途中で国道388号線に合流する。
右角に「森の駅 きじの」がある交差点を左折(国際うなぎラボまで6Kmの看板あり)
5Kmほど進んだ丁字路を右折
1Kmほどで美郷町コミュニティバスの「国際うなぎラボ前」停留所があるのでその先が右側に入口
※途中は急カーブや幅員の狭い箇所があります。くれぐれも気をつけて安全運転で行ってください。