『大塚 三浦屋』のホームページによると、親戚一同で始めたふぐ料理店『浅草 三浦屋』から持ち味を生かして巣鴨、新宿、大塚にそれぞれが独立したということである。
三浦屋各店の中で鰻料理を出すのは大塚だけである。手法は江戸前のように蒸すことはしない地焼き。しかも名古屋流だという。名古屋の鰻は、関東で一般的なフワトロとは一線を画すカリフワでたまり醤油を使った甘めのタレが特徴だ。昨今は、名古屋から進出した鰻店で名古屋流の鰻が食べられるが、東京発祥の店で食べられるのは珍しい。
JR山手線・大塚駅北口ロータリー左側にあるスターバックスコーヒー、みずほ銀行前の通りをしばらく進むと「ふぐ すっぽん 活魚 うなぎ 三浦屋」の看板が見えてくる。
入口の扉には「当店の鰻は蒸さずに焼いております(地焼き)」の貼り紙がしてある。大塚駅からここまでの150mほどの間に“うなぎ”の看板のある店が2軒あった。食べログで大塚駅、うなぎで検索すると300m以内に10軒の店がヒットする。大塚は隠れた鰻激戦区だ。他店と差別化を図るために“地焼き”を全面に打ち出しているのかもしれない。
店内1階は、カウンター席とテーブル席、その奥に座敷があるようだ。
ランチタイムの開店時間に着いたので、今日の初客だった。1人なのでカウンター席に座る。
1階は、白衣を着た若い男性が1人で切り盛りしている。
あらかじめ決めておいた「地焼きうな丼」と「うなぎひつまぶし桶」の1人桶を頼む。
「うなぎ料理はお時間をいただきますが?」と問われたので構わない旨を伝えると、インターフォンで調理場に問い合わせ「20分ほどお時間をいただきます。」とのこと。地焼きで20分かかるということは、注文を受けてから焼きに入るようだ。焼き立てが食べられるのは有難い。
インターフォンの向こうには配膳用エレベーターが設置してあるので、調理場は違う階にあるようだ。
正午に近づくと客が入り始めて、正午を回った頃には1階席は満席になった。予約で鍋を注文していた客以外はランチメニューの注文のようだ。ランチメニューは800円から2,000円で各種あるのでそれを目当てにやってくるらしい。
注文から20分を過ぎた頃に「地焼きうな丼」と「うなぎひつまぶし桶」が到着する。
それでは丼の蓋をとる場面を #うなパカ 動画で
地焼き感たっぷりのうな丼。
肉厚な鰻で外ははカリッと香ばしくタレがのり、中は熱々のふわふわだ。
名古屋流と自称するだけあり、名古屋で食べた鰻を彷彿させる。
ランチにはサラダがサービスで付く。
サクラエビがトッピングされていて、鮮魚自慢の店のサラダである。
「うなぎひつまぶし桶」1人桶。
桶の中には、鰻が1尾分のっている。
桶の蓋をとる場面も #うなパカ 動画で
一杯目は、お約束通りそのままで
二杯目は、薬味を乗せて
三杯目は、出汁をかけてお茶漬け風に
ひつまぶしを頼んだ時に四杯目は、そのままうな丼風に食べることがおおいのだが、今日はうな丼も食べたので出汁をかけて四杯目も食べた。
こちらの鰻はタレがよく染みているので、ひつまぶしの方が合っているのかとも思う。
カウンターには「純米酒マイスター」の認定証が飾ってある。
カウンターの奥には、日本酒などの酒瓶がずらりと並んでいて、鰻に合う酒を選んでもらって鰻三昧もよいかもしれない。
『大塚 三浦屋』のぐるなびページによれば「うなぎ料理は12月中はお休み致します」とあるので鰻を目当てに行く際は注意していただきたい。