浅草から吾妻橋渡ったところに『東家』といううなぎ屋さんがあった。
大正10年創業の老舗で注文を受けてから鰻を割くという昔ながらの流儀を守っていた。
キリッとしたタレと独特のリズムで団扇を仰ぐオヤジさんが印象的だった。
6,7年前だろうか?電話をすると女将さんが出て、持ち帰り専門店になったという。
花見の時期にお願いして、隅田公園で花見鰻と洒落込もうと思いながら時間が過ぎてしまった。
2016年の桜は、東京では暖冬の影響で例年より早い3月21日に開花が発表された。しかし、その後の寒の戻りで29日の段階で3部咲き程度にとどまっているところが多い。
30日は気温が上がり、桜もずいぶんと花開くことが予想された。
30日はちょうど仕事が休みなので、『東家』でうな重弁当を買って花見鰻をしようと思い立ち電話をすると
「お客様のおかけになった電話番号は現在使われておりません。…」
というアナウンスが流れたて来た(T_T)
隅田公園へ花見へ行く途中に店の前に行くと看板は外されており、営業をしている気配は全くなくなっていた。
また、ひとつ老舗のうなぎ屋が消えたことを知った。
1度だけ訪問した際の写真等も残っていない。
しかし、記録には残したいうなぎ屋さんだったのでここに記すことにする。
『東家』
東京都墨田区吾妻橋1-15-3