自然木の門柱を通り、石敷きの玄関で靴を脱ぎ、全てのお客さんが、個室に案内されます。建物は古いです。掃除は行き届いてはいても、壁がはがれかけているところもあったりして、綺麗とは言い難いのですが、何とも風情があります。また、お店の皆さんがもてなしの心と言うのでしょうか、そういうものをお持ちで、さりげなく気遣いをしてくれ、とても居心地が良いです。
うなぎは、うなぎの味を色濃く残した仕上げです。つまり、いわゆる江戸前のうなぎの名店といわれるお店に比べ、蒸しは浅いです。ですから、歯ごたえはあり、うなぎの脂の匂いは残っています。また、タレは、甘くないです。多分、味醂の甘みだけだと思います。これは好みの分かれるところでしょう。料理の評価だけなら、他のお店を押す人がいても頷けます。しかし、雰囲気、接客は間違いなく一流店だと思います。初めていらっしゃる方に一言。このお店は、飲食代に15%のサービス料がかかります。この金額が安いか高いかは、難しいところです。