6月27日は、私の母方の祖父の祥月命日である。
1943(昭和18)年に亡くなっているので今年で74回目の命日ということになる。
菩提寺は葛飾・水元にあり、物ごごろ付いた時から命日近くに墓参に来ている。
その帰りには年忌法要などでなければ、決まって川を越えた『川魚 根本』で鰻を食べる。
私のうなぎ好きの原点は、祖父の墓参といっても過言ではない。
今年も明日が命日という日が日曜なのでお墓参りに行くというとカミさんと娘家族も一緒に行くという。
有り難いことだ。
娘と孫は何やらニコニコしている。
どうやら墓参のあとの鰻が楽しみのようだ。
血は争えない。
お墓参りを済ませて、開店15分前『川魚 根本』に着くとすでに先客が2組待っていた。
昼夕合わせて僅か4時間半の営業時間。
数年前から酒類を出さなくなっても鰻と鯉だけを目当てに大勢の客が訪れる。
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暖簾が出て、いざ入店。
奥の座敷へ案内される。
鴨居に掛けられた額は先週急逝した鳩山邦夫元法務大臣の書。
〈鯉のあらい〉
川魚は臭いというイメージを持っている方が多いようだが、1度食べてほしい。
臭みは全くなく、旨いことがわかると思う。
特に新鮮だからこそ出来る〈鯉のあらい〉はその食感も魅力のひとつ。
酢味噌をちょっとつけて食べれば堪えられない。
さあ真打の〈鰻重・上〉のお出まし。
2時間以上煮詰めた濃厚なタレの輝きは根本ならでは
生の鰻を白入れせずに蒸す“生蒸し”だからこそのフワフワ感も根本ならでは
肉厚の鰻を使用するので濃厚なタレにも鰻の旨みが十分感じる。
コクと旨みのオンリーワン鰻重である。
炙った肝入りの〈肝吸い〉も香ばしくて美味し。
3歳の孫娘も1人前を頼み、半分平らげてしまった。
初めて店で出来立てを食べた婿殿は娘の残りと都合1.5人前「美味い、美味い」と完食。
家族でご機嫌、鰻福な『川魚 根本』での夕食だった。