4歳になったばかりの孫娘と群馬・館林まで小旅行へ出掛けた。
東武館林駅東口ロータリーには狸のオブジェがある。
孫娘は「たぬき、たぬき」と大喜び。
館林は童話「ぶんぶく茶釜」の街なのである。
バスに乗って「つつじが丘公園」へ向かう。
つつじの名所だが、この時期は梅が綺麗に咲いていた。
梅林では紅梅、白梅、蝋梅の3色の梅が咲き揃い見事だった。
孫娘は芝生の広場や噴水の周りでたくさん遊んでご機嫌。
たくさん遊べば、当然お腹が減る。
「ジイジ、お昼ご飯、なに食べるの?うなぎ?」
可愛い孫娘のリクエストなので館林駅方面へうなぎ屋さんを求めて歩き出す。
途中に「向井千秋記念子ども科学館」があり、孫娘がもう少し大きくなったら連れて来たいなと思、歩を進める。
館林郵便局の近くで“うなぎ”のノボリの立てている店を発見したが、あいにく休みのようだった。
信号を曲がって、しばらく歩くと『龍神酒造』の先に暖簾の出ている鰻店を見つける。
店内へ入るとテーブル席4つのうち3つが埋まっている。
地元の人気店なのかもしれない。
メニューはシンプルに鰻料理と〈鯉のあらい〉のみ。
孫娘には〈うな丼〉、私は孫娘が残しても食べられるように〈うな重〉と〈鯉のあらい〉もお願いする。
〈鯉のあらい〉はこれから活鯉を裂くので時間がかかるという。
幼い子供連れだったので配慮してくれたのだろう。
孫娘はもっと小さい頃から幼児不可の店以外は連れて行っていたので、子供ながらにうなぎ屋さんは待つものだと体感していて、大人しく待つという慣れが出来ている。
注文を受けると、店内の生け簀から鯉をすくって厨房へ入る店主。
それを見ていた孫娘は生け簀に近づいて「お魚3匹いるよ。」と嬉しそうだ。
〈鯉のあらい〉を店主のお母様だと思しき大女将が配膳してくれる。
写真の撮影許可をお願いすると
「あんたは偉いよ。みんな断りもなくパシャパシャだからね。」と豪快に笑う。
皆さん、常連さんのようで大女将と談笑している。
やはり、地元の方たちに愛されている店のようだ。
コリコリした〈鯉のあらい〉の食感と旨みは堪らない。
魚好きの孫娘に半分以上食べられたのは誤算だったが…。
〈鯉のあらい〉を食べ終わった頃合いを見計らって〈うな丼〉〈うな重〉がお出ましになる。
大女将に「大人しく待ってて良い子だね」と褒められてドヤ顔の孫娘。
〈うな丼〉の蓋を開けて「うわーっ!」と小さな歓声をあげて喜ぶ。
〈うな丼〉といってもちらし桶にいっぱいの鰻に子供でなくても喜ぶだろう。
小食な女性なら十分な量である。〈うな丼〉に〈きも吸〉をつけても2,000円と驚きの価格。
〈うな重〉の上にはさらに大きな蒲焼がいらっしゃる。
脂のノリも申し分なく、ふわふわとろとろの鰻様である。
〈うな重〉もボリューム鰻点なのだが、さっぱり系やや甘めのタレは鰻の味わいが楽しめて、どんどん箸が進む。
100g程度の蒲焼がのっている〈うな丼〉ならば、ぺろりと平らげてしまう孫娘にもさすがに量は多かったようで、余った1/3は私が有り難く頂戴して、ご馳走様。
「ジイジ、うなぎ美味しかったね。元気が出た。」と鰻面の笑みでいう孫娘。
「美味しかったね。」と鰻面の笑みを返す。
もう少し街を散策して、館林への孫娘との楽しい小旅行は幕を下ろした。