筑波山へ行く途中に少し回り道をして土浦へ。
JR常磐線・土浦駅西口から歩いて3分ほどのところに1916年創業、まる100年の歴史を刻んだ佃煮とうなぎの老舗『小松屋』がある。
店内右側に焼き台があり、割き立てのうなぎを焼いている光景が目に入る。
焼き上げられた蒲焼は、すぎに店頭に並べられて販売される。
価格は重さによって3種類に分けられている。
並(78g)が1,440円、上(90g)が1,680円、特上(110g)が2,160円。いづれも税込価格。
蒲焼は、並が1,800円、上が2,40円、特上が2,520円で「うなぎ弁当」にも調製してくれる。
縦長の店舗の中ほどに進むと左手には贈答用の佃煮の詰め合わせなど
右手には自家製の佃煮が各種陳列されている。
もちろん自家製蒲焼の加工品もある。
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お茶の接待もあり、ゆっくり店内を見られるのも嬉しい。
店内をさらに奥に進むとイートンコーナーがあり、ランチタイム(11:30~14:30)は、焼き立ての特上串を使用した「特上うな重」がいただける。
メニューは「特上うな重」2,700円のみ!
サイドメニューにビール一番搾りと売り切れ御免の「うなぎ肝焼き」がある。
「特上うな重」と「うなぎ肝焼き」をお願いしたが、「うなぎ肝焼き」は売り切れだった。
「うなぎ肝焼き」の代わりに店員さんが「今日は珍しいものがありますよ。」勧めてくれた「うなぎのカブト煮」をお願いする。
聞くのは忘れてしまったが、カブトは原型を留めておらず、小骨があることから圧力釜を使用せずにじっくり煮込んだものだと思われる。
うなぎの旨味がギュッと詰まった美味しさだ。さすが、老舗の佃煮店の技だと感じる。
注文から20分ほどで「特上うな重」が到着。
佃煮店のうな重というと甘露煮のように味が身にまで染みているものを想像してしまう。
しかし『小松屋』の蒲焼は、割き置きせずに深蒸ししてあるので、ふっくらしていて鰻の味がよくわかる。
タレはやや甘めであるが、サラリとしてタレをまとわせている感じなので上品な口当たりだ。
漬物は取手『新六本店』の奈良漬入りである。
茨城の老舗のコラボレーションが楽しめる趣向になっている。
地元の名産品コーナーにも『新六本店』の商品が置いてあり、しっかりタイアップされている。
伝統の食文化を共存共栄は応援したい気持ちになる。
うな重が出来るまでの間、店内を見ていた時に、女将さんが「どちらからいらしたのですか?」と声をかけてくださったので少しお話させていただいた。
現在の場所に移って10年になるという。
土浦駅のローターリーを出て左側を気にしていたが、道路を挟んで移転したということだ。
すると前回訪問してから10年は経っている計算になる。
以前の店舗では焼いている匂いを外に出せなかったのだそうだ。
やはり、鰻は店頭で焼いて良い匂いを出してほしいものだ。
「今の店は間口が狭くて」と女将さんは言うが、うなぎ屋さんだけにうなぎの寝床というのも乙だと思う。
うな重をいただいて、お土産を買うお客さんも多いのではないだろうか?
現に自分たちも「わかざぎの山椒煮」など数点をお土産に買って帰ったのだから…(笑)
車で行った際には、店舗右手の有料駐車場に停めて駐車券を見せると駐車料金をキャッシュバックしてくれるサービスもあるのは嬉しい。
霞ケ浦の幸で育まれた老舗の味をこれからも守り続けてほしいと思う。