うなぎ大好き、大分県のうなぎ屋さん初訪問です。
大分県は、うなぎ漁獲量全国6位(令和5年)という知る人ぞ知る天然うなぎの産地です。
大分県では、伊呂波川・桂川なので天然うなぎ漁が行われています。
そのひとつ大分川と尼ケ瀬川の分流点近くに1990年に創業した『うなぎ料理 入舟』

川と川が交わり一筋となる場所=「入舟」という地形が店名の謂れ。
現在は、1996年に初代のお父様から17歳で店を受け継いだ二代目の長友隆之さが腕をふるっています。

この日は友人が主催するイベントが大分市内であり、その前にランチタイムの口切に予約をしてお邪魔しました。
開店を待っていると続々とお客様が集まり、開店時には満席でした。土曜日とはいえ、12月。この時期にこれだけ来店がるのは、地元で愛されている証拠ですね。
三種盛り
まず、お願いしたのは〈うざく〉〈山椒煮〉〈肝焼き〉が一度に味わえる〈三種盛り〉

うざく
やさしい酢を纏ったかば焼きは、酸味の後からタレの甘み うなぎの旨み。しゃっきりきゅうりと葉生姜の甘酢と異なる酸味でかば焼きと交互に食べると美味さが増します。おかわりしたいくらのうざくです。

山椒煮
山椒煮は山椒の香りが高く、お酒のアテにはもちろん。ご飯のおともでもいただきたい品。

肝焼き
肝焼きは、えぐみが全くなくとても美味。丁寧な下拵えがわかります。
竹串に刺した肝焼きは、関東人には嬉しいですね。

かば白焼き
かば焼きと白焼きのコラボレーション。
香ばしく焼き上げたうなぎは、適度に脂を落とし、しつこさを取り除き、ジューシーな味わいです。塩 わさび 醤油 ポン酢 が添えられて味のバリエーションも楽しめます。
白焼きは、 サクサク ジュワァー うなぎの旨みが半端ありません。そして、地焼きなのにとても柔らかく焼き上げているのがポイントを上げています。
かば焼きは、上品なタレをまとい、焼き込んだ香ばしさは食欲をそそります。わさびをのせて味変もおすすめです。

うな重 松
うな重 松は かば焼きとご飯が別盛りの2段重です。
直のせのうなぎの脂とタレがしみたご飯も捨てがたいのですが地焼きのサクサク感を楽しみたくてこちらにしました。お代わりしたいといったうざくもついてくるのも決め手です。

かば焼きの表面のサクサク感はたまりません。噛めばじゅわーと口の中に美味しい脂で満ち溢れ、とろけるように旨みを残して消えていきます。

白ご飯にたれをかけて、かば焼きと一緒にいただきますうなぎの旨み、たれの甘み、ご飯の甘さ。美味しさの三重奏です。

美味しさの肝になるのが焼き方です
蒸さず、地焼きでしっかりと焼き上げます
焼き台の上で何度も何度も返しながら、適度に脂を落とし
中までしっかり火を通すことで理想の枯れ感を目指し
身が割れるほど焼き込むことで鰻の旨味を凝縮させます
↑は、入舟のホームページに記載している焼きへのこだわりです。
うなぎは、良質な不飽和脂肪酸が豊富に含まれていますが、飽和脂肪酸も少なからず含んでいます。高温でしっかり火を通すことで、飽和脂肪酸を焼き落とすことで、しつこくなく舌触りが良くなるのです。蒸さない地焼きは、焼きの技だけ焼き上げるのが、職人の腕の見せ所。
理想の枯れ感とうなぎの旨味を長友さんの焼きで鰻喫させていただきました。

美味鰻福 ご馳走さまでした。