神楽坂を歩いていると肌で粋な町というものを感じられるような気がします。そんな神楽坂で、大きな肉まんで有名な中華「五十番」の脇の路地、通称「本多横丁」にある昭和の香りがするうなぎ屋さんがこのお店です。表の戸を開けると向かって左側にテーブル席が4つ、右側は小上がりの座敷があり座卓が2つのこじんまりしたお店です。また、家族経営の温もりが感じられるお店でもあります。
鰻は、箸で持って崩れない絶妙のの柔らかさに蒸してあります。ご主人が秘伝というほどのものではなく同量の醤油と味醂だけです、と言い切るタレは、鰻の味が楽しめるサッパリしていながら深みのある味です。
生前、ジョン・レノンがオノ・ヨーコとお忍びで来たという話は有名ですが、常盤新平氏も贔屓にしていて直木賞の連絡もこのお店で待っていたそうです。